シーラントって何?子どものむし歯予防に効果的な理由|おもと歯科クリニック|大阪府箕面市の歯医者

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シーラントって何?子どものむし歯予防に効果的な理由|おもと歯科クリニック|大阪府箕面市の歯医者

シーラントって何?子どものむし歯予防に効果的な理由

皆さん、こんにちは。大阪府箕面市のおもと歯科クリニックです。

 

お子さんのむし歯予防に効果的な方法の一つとして「シーラント」があります。シーラントは、奥歯の溝に特殊な樹脂を流し込んで固めることで、むし歯の発生を防ぐ処置です。歯磨きをしていても、どうしても磨き残しが多くなる奥歯の溝を保護するため、特に生えたばかりの永久歯に適用することが推奨されています。

 

本コラムでは、シーラントの基本的な知識やむし歯を予防するメカニズム、適用時期、処置後の注意点について詳しく解説します。お子さんの歯を健康に保つために、ぜひ参考にしてください。

 

▼シーラントとは?

シーラントとは、奥歯の溝である小窩裂溝(しょうかれっこう)に特殊な樹脂(レジン)を塗布し、光を当てて固めることでむし歯を予防する方法です。歯の溝は深く、歯ブラシが届きにくいため、食べかすやプラークが溜まりやすい場所です。特に、お子さんの奥歯は溝が複雑で汚れが残りやすく、むし歯になりやすい特徴があります。

 

この処置は、歯を削ることなく簡単に行えるため、むし歯予防の第一歩として広く推奨されています。

 

▼シーラントでむし歯を予防するメカニズム

シーラントがむし歯予防に効果的な理由は、以下のようなメカニズムによるものです。

 

  1. 奥歯の溝を物理的に埋める

シーラントは、奥歯の深い溝を埋めることで、食べかすや細菌が入り込む隙間をなくします。これにより、歯磨きのしやすさが向上し、むし歯の発生リスクを減らせます。

 

  1. フッ素の放出による歯質強化

一部のシーラントにはフッ素が含まれており、歯の表面に少しずつ放出されます。フッ素は歯の再石灰化を促進し、むし歯の原因となる酸によるダメージを防ぎます。ちなみに、フッ素が含まれているシーラントとは、グラスアイオノマーセメントと呼ばれる材料で、現状は、フッ素徐放性がないコンポジットレジンによるシーラント充填が主流となっています。

 

  1. 早期むし歯の進行を抑える

初期のむし歯がある場合でも、シーラントを塗布することでその進行を抑えることができます。むし歯が進行する前に適切な処置を行うことで、大掛かりな治療を避けられます。

 

このように、シーラントは単なるコーティングではなく、むし歯予防のための重要な役割を果たします。

 

▼シーラントは何歳から?

シーラントは、特に生えたばかりの永久歯(6歳臼歯)に適用されることが多いですが、年齢に関係なくむし歯のリスクが高い場合には、乳歯にも施すことがあります。

 

  1. 6歳臼歯が生えたタイミング

6歳頃に生えてくる第一大臼歯は、むし歯になりやすい歯の一つです。生えたばかりの歯は表面が未成熟で酸に弱いため、この時期にシーラントを施すことで、むし歯予防の効果が最大限に発揮されます。

 

  1. 12歳前後の第二大臼歯

12歳頃には、さらに奥に第二大臼歯が生えてきます。この歯も溝が深く、むし歯になりやすいため、シーラントの適用が推奨されます。

 

  1. むし歯のリスクが高い場合

歯磨きが十分にできていないお子さんや、むし歯になりやすい歯質のお子さんには、年齢を問わずシーラントが勧められます。歯科医師と相談しながら適切なタイミングを判断しましょう。

 

▼シーラント充填後の注意点

シーラントを施した後も、適切なケアを続けることが大切です。

 

  1. 定期的な歯科検診を受ける

シーラントは経年劣化し、剥がれることがあります。また、噛み合わせの変化や歯ぎしりなどの影響で部分的に欠けることもあります。そのため、歯科医院で定期的にチェックを受け、必要に応じて再充填を行いましょう。

 

  1. 適切な歯磨きを継続する

シーラントを施しても、歯の側面や歯と歯の間など、むし歯が発生しやすい部分のケアは欠かせません。フッ素入りの歯磨き粉を使用し、丁寧なブラッシングを心がけましょう。特に、デンタルフロスやフッ素洗口液を併用することで、むし歯リスクをさらに下げることが可能です。

 

  1. 極端に硬いものを噛まないように注意

シーラントは比較的耐久性がありますが、硬い食べ物(氷や飴、ナッツ類など)を噛むことで剥がれやすくなります。また、頻繁にガムを噛む習慣がある場合もシーラントの耐久性が低下する可能性があります。なるべく過度な負担をかけないよう注意しましょう。

 

▼まとめ

シーラントは、お子さんのむし歯予防に非常に効果的な方法です。特に、6歳臼歯や12歳臼歯など、生えたばかりの永久歯のむし歯リスクを大幅に軽減できます。また、フッ素の放出や物理的なバリア効果により、歯の健康を守る役割を果たします。

 

ただし、シーラントを施したからといって、むし歯が完全に防げるわけではありません。定期的な歯科検診や適切な歯磨きを継続し、お子さんの歯を長く健康に保つための習慣を身につけることが重要です。

 

おもと歯科クリニックでは、お子さんの歯の健康を守るために、シーラント処置を含めた適切な予防歯科を提供しています。気になる方は、ぜひご相談ください。


記事の監修
おもと歯科クリニック
院長 尾本直大
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